日本はガラパゴス?

水曜日, 9月 28th, 2011

鎖国下にあった江戸時代、海外との接触が全く途絶えていた日本で、例えば和算ではライプニッツに遡ること100年(?)、すでに微積分の概念が生まれていたとか。

中国やオランダとの限られた接触の中で、物理や化学の知識もそれなりに消化されて、特に幕末の蘭学の隆盛とともに、鉄鋼製造用の反射炉や蒸気船の試作も行われていたらしいです。

江戸末期の遣欧使節が欧州の例えば造船所等を回った際に、向うの技師が物理の原理や機械の構造を説明しようとすると、そんなことはもうわかっている、と少しも驚かなかったという(司馬遼太郎の本)。

このように日本は外国の知識を断片的に吸収しつつ、それを基に独自の理論や技術を磨くことに長けているようで、考えてみれば、これは有史以来中国の文物を輸入して咀嚼してきた日本のお家芸ですね。

まあ、これを称してガラパゴス的というわけですが、どうも日本人は外部からの技術文化の吸収に慣れて、発信は下手なようです。

それは私の専門の知的財産法の分野でも同様で、日本の法理論や裁判所の判例で世界に誇り得るものがある(私はそう思います)のに、世界では殆ど知られていない。

反対に米国の判例とかは世界中で知られている。

これはつまり発信の量や稚拙さもあるでしょうが、主には発信言語の差ですね。

なんせ英語が世界共通語になっていますから、英語で出される判例とか法理論の情報は瞬く間に世界で共有されるわけです。

それに較べると我が日本語は世界からみれば田舎の方言ですから。

方言でいくら良いことを言っても都会の連中には伝わらないわけです。

ということで、これからは標準語(英語)で世界にどんどん発信してガラパゴスここにあり、の意気を挙げましょう。

台北空港の本屋

月曜日, 9月 26th, 2011

タイへ行く時は、最近は台北経由のチャイナエアラインを利用しています。

JALが中部国際から撤退した後もタイ航空が直行便を飛ばしてはいるのですが、これは帰りが深夜便になります。深夜便の場合、実際の消灯時間が短かく殆ど眠れないので疲れるんですよね。

そこへ行くとチャイナエアラインは帰りも11:30頃発で、中部国際着が20:30頃ですから、少々時間はかかるものの、昼のフライトで疲れが少ないのです。

で、途中の台北空港ですが、乗り継ぎの時間が1時間ほどですし、名古屋―台北間と台北―バンコク間でそれぞれ食事が出るので飲み食いはもう良い。それで最近では時間潰しは専ら本屋です。

この点では同じ漢字の国、ということで、本の題名くらいなら何とか解るので便利ですね。それに日本語の本も(これは日本人向けですかね)ある程度あります。

比較的目に付くのが日本のビジネス書の中国語訳ですね。

古くは松下幸之助とか、大前研一。最近日本で出たビジネス書の翻訳もあります。

それと目に付いたのは、建国の父(?)蒋介石よりも毛沢東の書籍の方が多いことですかね。

いやー、空港とはいえ、毛沢東の書籍自体が並んでいるのは意外でした。それも蒋介石よりも多いとは。

もっとも、中国本土では発禁になるだろうと思われる、毛沢東の女性関係とか、一医学生から見た毛沢東なぞという、ゴシップものもありますが。

しかし一方で、毛沢東が革命の中で孫子の兵法を論じもの(おそらく)や、彼の革命理論を書いた真面目(?)なものも並んでいます。

もっとも、これらの書籍は「大陸(本土)からの観光客は購入不可」(たぶん)とありますが。

まあしかし、如何に空港売店とはいえ、毛沢東の書籍(そういえば少量ですが周恩来や鄧小平もありました)が堂々と売られていたのは意外でしたね。

思うに、台湾と中国は政治的には対立していますが、台湾国民にはひょっとして心のどこかに、あの広い中国を統一して今や米国や日本の地位を
脅かすまでになった、現代中国の創始者に対する敬慕のようなものがあるのかもしれません。

確かに毛沢東の晩年は問題外として、戦乱の中から現代中国を生み出した、マルクス主義と東洋哲学をミックスした思想はもっと評価されても良いのかもしれませんね。

タイ人はタイにだけいるのではない

火曜日, 9月 20th, 2011

タイ人はタイにだけいるのではない。

何のことかって?

つまり民族としてのタイ人は東南アジア、中国、インドにまで広く分散している、ということです。

現在のタイ国を作っているのは、そのタイ人(タイ民族)の中の、サイアミーズ(サイアム→シャム)という一族らしいです、私の乏しい知識によると。

ベトナムから中国、ビルマにかけて赤タイとか黒タイとかその他のタイ民族が広く分散しており、彼らは当然のことながらサイアミーズと共通の言語的特長とか伝統事的なもの、宗教的なものを未だ持っているとのことです。

しかしだからといって、彼らはタイ国民ではありませんね、当然のことながら。

それぞれ、ベトナム国民であり、中国国民であり、ミャンマー国民であるわけです。

彼らが同じ民族としてタイ国民になりたがっているか、といえば、おそらくそんなことはないでしょう。

つまり民族というのは先天的なもので、国民というのは教育課程を通じて得られる後天的なものだ、ということでしょうね。

これを日本に当てはめれば、民族の主体はモンゴル系でしょうが、他に朝鮮系、中国系、アイヌ系、ひょっとして沖縄系なんかの民族の合体なのでは。

それぞれが民族的伝統を守りつつ、日本国憲法の下に日本国民になっている。

考えてみれば、世界のどの国も、単一民族なんてのはないのではないでしょうか。

民族紛争といいますが、実は民族的なものはそれを煽る手段であって、原因は経済的、政治的なものにある、というのが真相ではないかと思われます。

バンコクの運ちゃん

木曜日, 9月 15th, 2011

バンコクでホテルから空港へ向かうタクシーの運ちゃんが話し好きな人で、ブロークンな英語でしきりに話しかけてきました。

こちらもヒアリングはイマイチ自信がない上に、タイ訛り(?)の英語なので細かいところは良くききとれません。

まあそれでも、日本のテレビマンガが好きらしくて、しきりに「ドラえもん」は面白い、あれは最高だと褒める。

その他にもいろいろ題名を言うが、こちらはテレビマンガなんて子供が小さい頃以来見ていないので、全く分からない。

この運ちゃんの個人的見解でしょうが、タイでは年寄りは日本好きが多く、若者はやはり韓国好きが多いらしいです。

うーん。日本の行く末を考えるとちと寂しいですね。

それはそれとして、子供は何人いる、という話から、運ちゃんには男の子が二人いるということで、上の子は大学生。下の子は高校生だということでした。

大学生の息子の学部はどこか聞いたのですが、余り要領を得ませんでした。

が、大学を出て、おそらく親父の跡は継がずホワイトカラーになるであろう息子をとても誇りに思っているようでした。

高校生の下の子も大学へ行くだろう、と言っていました。

学資を稼がなきゃね、というようなオチになりましたが、何か日本の昭和30年代くらいの話に似ているなー、と思いましたね。

自分の代までは東北辺りから出てきた肉体労働者だったけど、息子や娘は大学を出して、サラリーマンにするのが夢、みたいな。

バンコクでは最近BTSや地下鉄がラッシュアワーだとやたら混むようになって、ホワイトカラーの層が厚くなりつつあると感じてましたが、そうかあのタクシーの運ちゃんの息子もまたBTS族の一員になるんですね。

バンコクのRouse事務所にて、立体商標についてプレゼンを行いました。

月曜日, 9月 12th, 2011

 

プレゼンの詳細は以下リンクのPDFファイルをご覧下さい。

「1996年の商標法改正で、いわゆる立体商標が保護対象に加えられました。このうち、立体的な広告物(不二家のペコちゃん等)や平面標章を付した立体商品・容器等は比較的容易に審査が通るのですが、何も標章が付されていない立体商品・容器等の、いわゆる純粋立体商標は、識別力が無い(法3条1項3号)とされて特許庁で拒絶され、知財高裁でも拒絶が覆りませんでした。

ところが、最近(2007年以降)は、使用による識別力の獲得(法3条2項)が認められて、特許庁の拒絶査定(審決)が知財高裁で覆される例が増えてきています。

これについて、裁判の流れの要点を中心に説明しました。Rouse側は所長以下5人が出席し、熱心に聴いてくれました。

立体商標はタイでも保護されるそうで、その具体的内容も知りたいところです。これについては、追々フォローしていくつもりです。(所長守田)」

 PDFファイル [739KB]  : The protection of 3D trademarks under the Japanese Trademark Act

※PDFをご覧いただくにあたってご使用のパソコンにAdobe Reader(Acrobat Reader)がインストールされている必要があります。Adobe Reader はAdobe Reader のダウンロードページよりダウンロードできます。※Adobe Reader,Acrobat ReaderはAdobe社の登録商標です

雨宿り

月曜日, 9月 12th, 2011

雨宿り、なんて今や死語ですね。

皆が自動車で移動する時代、雨が降ろうと槍が降ろうと関係ないですから。

ただ、バンコクでは運動不足を解消するためもあって人と会う予定が無い場合にはどこへ行くにも大抵歩いて行きます。

先のバンコク行でも他人に話すと呆れられるほどに歩きました。

排気ガスがひどいので余り歩かない方が良い、と忠告されてはいますが。

それはそれとして、その折に久しぶりに「雨宿り」をしたのです。

ちょうど国立博物館を訪ねた帰りに中華街を通って途中で中華料理でも食べ、その後ファランポーンの駅まで歩こうとした時です。

バンコクは今雨季なので、夕方には必ずスコールがあります。

そして、ちょうど中華街に至った時に一天俄かに掻き曇り、大粒の雨が降り出しました。 こ

んな時期ですから傘は持ち歩いているのですが、どこかの軒下にでも入らなければとてもやり過ごせません。

どこかに適当な場所はと、辺りを見回すと、とある商店の前に大きく庇が張り出していて、風向きによって飛沫はときどき舞うものの、直接雨に当たることはなさそうでした。

これはいい、と早速その庇の下に駆け込むと、そこには既に何人かが雨宿りをしていました。

別にだからと言って「やあ」と声を掛けるわけでもないです。

皆黙りこくって静かに雨の音を聞いています。

私も空いたスペースを見つけて座り込み、ただ降りしきる雨をぼんやりと見つめていました。

スコールですから30分もすると空は明るくなり、雨も嘘のように上がりました。

小降りになったのを見計らって、一人二人と庇の下を出て行きます。

昔、私が小さい頃はこんな「雨宿り」なんてのが時々ありましたよね。

その後は絵に描いたような虹が出たりして。

バンコクではさすがに虹が出るようなことはなかったですが、なんか昔を思い出して懐かしかったです。

観光バスやタクシーで見て回ったのでは得られない体験。

排気ガスで鼻が少々おかしくなっても歩いてしまうこの気持ち、少しはお分かり頂けたでしょうか。

世界に友達を作る?

水曜日, 9月 7th, 2011

月曜日にバンコクの提携事務所ROUSEで立体商標についてプレゼンをしました。

これの準備にはいつもの如く参考図書を何冊か読み、さらには立体商標に関する今までの知財高裁の判決を読む、と、ここまでは日本でのプレゼンと変わらないのですが、これから先の、英語に訳すのにえらい時間がかかりました。

訳した後もこれをネイティブにチェックしてもらう必要があります。

読む、書く、聞く、話すというのが、言語を使う、ということの内容だそうですが、この中で「書く」というのが最も難しいかもしれません。

実際に書いてみると単語が出てこない、というのも問題ですが、英語の場合は、冠詞はaかtheか、複数形なのか単数形なのか、数えられる名詞なのか、はたまた数えられないものなのか、なんてことがいちいち気になります。

日本語ではこんなことには全く気を使わなくても良いですからね。

代わりに日本語の場合、語尾の活用が、話し手や相手、情況に応じて多様に変化するので、かなり日本語が達者だと思われる人が話したり書いたりしても、何となく違和感がありますね。

ことほどさように、言語をマスターするというのは一朝一夕にはできません。

ところで、会話もフォーマルな場ではそれなりに明瞭かつ丁寧に気を使って話してもらえるのでまだしも、その後で食事でも、なんてことになると困りますね。

これも一対一ならば向うも気を使ってくれるのですが、相手が複数居たりすると、彼らのフリートークが聞き取れない、てなことが往々にしてあります。

だから食事に誘われるのも、これを考えると、ちと気が重い。

世界に友達を作る、なんて、誠に、言うは易く、行いは難し、ですね。

お役立ち「法改正情報」を更新しました。

火曜日, 9月 6th, 2011

愛知県で行われる「平成23年度特許法等改正説明会」の開催について、こちら»をご覧ください。

パイロットというのはすごいですね

月曜日, 9月 5th, 2011

只今、バンコクに来ています。

土曜日にこちらに来る予定だったのが、台風のおかげで一日遅くなりました。

本日、日曜日も空港は風が強く、雨もかなり降っていました。
欠航の知らせも無かったので空港へは来てみたものの、飛行機が本当に飛ぶのか心配でした。

が、えらいもんです。

横殴りの雨で霧でも出ているように視界は悪く、しかも台風の影響で風も相当強いのに、今の飛行機は関係なく降りてくるんですね。

飛び立つ時はエンジン全開なので、推力充分で、風に影響され難いだろうな、と思うのですが、降りてくるときはエンジン出力が絞られて推力が無いので、操縦は相当難しいのではと思われます。

計器着陸でエンジンからフラップの制御まで自動的にやってくれるんでしょうかね。

やっぱり人間の操縦は欠かせない、となると、パイロットというのは、やはり相当な訓練と、卓越した空間把握力のようなものが要りますね。
私には逆立ちしてもできそうにありません。

やっぱり机にへばりつくような仕事が私の天職なんだな、と妙に納得した一日でした。

台風は気が滅入ります

木曜日, 9月 1st, 2011

地震・雷・火事・親父。怖いものの順番ですね。

地震が最も怖いのでしょうが、これらに共通するのは突然やってくる、ということですかね。

自然災害のうち、台風がこの中に入ってないのも頷けます。

突然はやって来ないですからね。

というより、予報手段が発達した今日では、相当前からその存在がわかり、心構えが十分できるからでしょう。

そういえば名古屋は、私が小学生の時に伊勢湾台風という大台風の襲来を受けました。

この時も、予報はかなり前から出されていたと思います。

我が家でも確かお婆さんが(お爺さんはおらず、父は電力会社だったのでこんな時は家に居ませんでした)早くから雨戸を釘で打ち付けたりして準備してましたね。

ただ、来るのは分かっていても、あんなに大きな台風だとは思わなかったのでしょうか。

木造の家がぎしぎしと音を立てましたから。

それと名古屋南部では高潮で貯木場の大木が流されて被害を大きくしました。

現在我が家はマンションですから、雨風が主の台風は家の中にさえ居れば、全く怖く無いですね。

ただ、どこかへ出かけるときは困ります。

というのは、3日から8日までバンコクへ行くんですよー。

3日の飛行機は欠航になりそうな気配です。

こういう場合は、早くから予報が出て、しかもその予報が頻繁に修正される台風は、やきもきさせられる時間が長いだけ、気が滅入りますね。