タイをはじめとする東南アジアに特化した特許商標事務所です。東南アジア各地で活躍する企業を弁理士がサポートします。

ENGLISH / JAPANESE

以下の情報は弊所からの一般的な情報提供を目的としたものであり、その正確性・確実性等の保証はいたしかねます。情報のご利用に際しましては、各自の責任下においてお願い申し上げます。 

2015/05/21 「6/1~地理的表示(GI)保護制度がスタート

平成26年6月、通常国会において「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(通称:「地理的表示法」 以下、GI制度という)が可決・成立しました。

これを受けて平成27年6月1日から我が国においてもGI制度の運用が開始され、登録申請の受付が始まります。

国際的には既に100か国を超える国で同制度は導入されており、特に欧州(EU)では、シャンパン(フランス)やパルマハム(イタリア)などに代表されるような産品が保護を受け、制度の積極的な運用が図られています。

このGI制度は、特定の地域で生産された商品の特徴と生産地との結びつきを認め、その品質を保証すると共に、類似品から当該商品を保護するものです。

GI登録を受けると、左図のようなGIマークを対象産品に貼付けることが許可されます。

地域の産品をブランドとして保護するため、似たような制度として、地域団体商標制度というものがあります。

地域団体商標制度は、地域の産品について、「地域ブランドとしてのネーミングを保護する」ことを目的としているのに対し、GI制度というのは、その産品の「品質を国が保証・社会的評価を保護する」ことを目的にしているという相違点があります。

最大の相違点として、地域団体商標のような商標権は、権利が侵害された場合に権利者自ら対応することが基本となるのに対し、GIは登録されると、不正な表示が発見された場合に行政(農水省)が取り締まってくれるという点があります。

また、一度登録されると更新手続きなどをする必要が無く、取り消されない限り権利が永続的に保護されるという点もあります。

GI制度の基本的制度概要を以下にQ&A形式に記載します。

・地理的表示とは?

地域ブランド産品の名称であって、その名称を聞けば産品の特性や産地が特定できるものを指します。

例):「○○(地名)」+「□□(産品名)」という名称

・GI制度の対象となる産品は?

農林水産物、食品等に限られます。

(原則として食用に供される農林水産物、飲食料品)

酒類、医薬品、化粧品等は除かれており、非食用の農林水産物等は個別に政令で指定されたものが対象となります。

・産品が登録されるための条件は?

「産品の特性」と「生産地との結びつき」が必要です。

「産品の特性」として、①同種の産品と比べて差別化された特徴があり、②その特徴がある状態でおおむね25年ほど生産されてきた実績、伝統性があること。

「生産地との結びつき」として、例えば、産品の特性が産地の自然的条件や、生産地に由来する生産方法によって与えられているなど、その結びつきを矛盾なく合理的に説明できること。

・誰が登録の申請をできる?

生産者団体自身ができます。ここでいう生産者団体とは、生産者・加工業者を直接又は間接の構成員とする団体のことを指します。法人格は問われず、生産者・加工業者自らは申請できません。

ここでの注意点として、申請をするにあたり地域での合意形成がしっかり出来ていることが前提です。例えば、団体間で合意形成が出来ていない場合、一方の申請が公示された後に他方の団体が意見書を提出して意見が対立し、調整が付かないと登録には至りません。

なお、委任状によって弁理士も代理人となって申請することが可能です。

・申請に必要な書類は?

大きく分けて「申請書」と「添付書類」の二つが必要です。「添付書類」は主として「産品の基準等を記載した明細書」と、「生産工程管理業務規定」が含まれます。産品の基準というのは、①産品の生産地の範囲 ②産品の生産方法 ③産品の形や味といった特性を指します。また規定には、産品の基準を守るため生産者団体が構成員に対して行う管理のルールを記載します。これは確認の方法、頻度、管理体制等といったものです。

その他、上記書類に記載した内容を裏づける根拠資料が必要です。

・審査から登録までの流れは?

申請があると、その内容が農水省ウェブサイト等で公示されます。その後、審査が行われますが、ここで4段階のチェックが入ります。

①必要に応じて根拠資料の追加提出が求められます。 ②インターネットで3か月の意見書提出期間が設けられ、第三者がその申請に対して意見を述べることができます。 ③学識経験者へのヒアリングが必ずなされます。 ④農水省担当者が必要に応じて現地調査を行います。

審査をパスすると、登録免許税(2015年5月現在:¥90,000)を支払うことで登録になります。なお、代理人を立てた場合には別途代理人に支払う費用が発生します。一度、登録免許税を支払えばその後の申請料や更新料は必要ありません。

 ・GIが登録された後の効果は?

①産品の基準について国が「お墨付き」を与えてくれる。 ②日本の真正な特産品として「GIマーク」を付けることができる。 ③訴訟等の負担なく、産品のブランドを守ることが可能。

・海外では?

このGI制度は、あくまでも日本国内の制度です。そのまま海外で直ちに保護されるわけではありません。

しかし、日本国のGIマーク付いていることで、海外においても真正品であることを特定でき、差別化することが可能です。

(国内:「GIマーク」および「地理的表示(名称)」の両方が国によって保護される。海外:日本国が当該国で「GIマーク」自体は商標権の取得を行い保護するが、「地理的表示(名称)」の保護は生産者団体が個別に取り組む必要がある。)

 ・登録された後に気をつけておくことは?

GI登録の対象となった産品の”品質管理”をしっかり行う必要があります。

特に、「生産行程管理業務規定」として自らが定めた内容は登録後も継続して遵守する必要があり、定期的に農林水産大臣に対して報告することが義務付けられています。定期的とは、1年に1回以上とされています。

 ・登録された後に、登録が取り消されたりすることはある?

農林水産大臣は登録された団体が、法律に定めた団体に該当しなくなったなど、一定の条件に該当する場合は登録を取り消すことができるとされています(地理的表示法22条)。また、団体の構成員が規定に違反した場合には措置命令がなされたり(同21条)、農水省職員が必要に応じて立ち入り検査できること(同24条)などが定められています。

 ・地理的表示法と地域団体商標は両方登録可能?

すでに地域団体商標が登録されていても、その商標の権利者と同じ生産者団体等であれば、GI登録申請は拒否されないとされています(地理的表示法13条2項)。

 ・すでにGIが登録になっており、その後に同じ名称の商標を出願した場合どうなる?

現在の商標法には、地理的表示法との積極的な調整規定はありません。しかし、上記のような後願は商標法3条1項、4条1項10号等で拒絶されると考えられています。

なお、商標権の効力は不正競争の目的なく地理的表示を使用する行為については及ばない、という商標法26条3項が今後追加される予定です。

・では、地域団体商標を取得するよりもGI登録だけをすれば良いのでは?

これは、対象となる団体や産品によって様々なケースが想定されるため、必ずしもどちらかが有利とは言い切れません。

例えば、地域おこしのB級グルメなどで、25年を超えるような伝統性は未だ無い、他地域の産品と明らかに違う特性が薄い、というような場合には数県レベルで有名になっていれば地域団体商標を取得し、まずはそのネーミングをブランドとして守ることが出来ます。

対して、かなり古い歴史があり、その地域に根ざした特殊な製法で栽培・養殖などしてきた産品で、かつ、他と差別化できるような特性がある場合です。これは地域団体商標のみならず、GIの登録を受けてGIマークと地理的表示(名称)を使ったブランディング強化・統一した品質管理を図ることも考え得ます。しかし、GI登録は地域の共有財産となるため、基準を満たした産品を生産している者に対して商標権の効力は及ばなくなるため、独占排他権としての意味合いが弱まってしまう、という留意点もあります。

そのため、地域の産品について、どちらかを選ぶのか、両方選んだ方が良いのか、将来展望も含め良く検討する必要があると言えます。

(上図:平成26年度農林水産省地理的表示に係る高付加価値化推進事業「地理的表示活用ガイドライン」P.12より引用)

 

・GI登録についてのサポートデスクは?

農水省が、窓口(GIサポートデスク)を5月15日から開設しています。

 ●電話でのお問い合わせ先
 0120-954-206
  受付時間:平日10時~17時
   ※平日の12時~13時、土曜日・日曜日・祝日、夏期(8月12日~8月17日)・年末年始の休業期間を除く

 ●インターネットでのお問い合わせ先
 http://www.fmric.or.jp/gidesk/

 ・GI登録申請がなされた産品や登録された産品等の内容を知るには?

農水省が、地理的表示メールマガジンを月1回発行しており、配信登録をすると定期的に確認ができるようになります。

 

(参考資料:農林水産省HP「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律(地理的表示法)」、農林水産省「地理的表示活用ガイドライン」、平成27年度第1回弁理士会研修フェスティバル「農林水産対応委員会 研修テキスト」他)

 ※上記はあくまでも概要ですので、制度の詳細に関しては必ず農林水産省発表の資料等をご確認ください。

2015/07/06追加
地域団体商標と地理的表示(GI)の活用Q&Aが特許庁から公開されました。

 

2014/01/15 「中小企業に朗報 – 特許料・審査請求料・国際出願手数料が大幅に安くなります」

2013年に成立した産業競争力強化法で定められた、「特許料等の軽減措置」の決定詳細が経済産業省から発表されました。

この軽減措置は平成26年(2014年)4月以降に審査請求等が行われた場合に適用されます。

平成26年4月1日より施行され、平成30年3月までの時限措置となります。

軽減措置の概要は以下のとおりです。

(1)下記いずれかの対象者

①小規模の個人事業主(従業員 20 人以下(商業又はサービス業は 5 人以下))
②事業開始後 10 年未満の個人事業主
③小規模企業(法人)(従業員 20 人以下(商業又はサービス業は 5 人以下))
④設立後 10 年未満で資本金 3 億円以下の法人
※③及び④については、大企業の子会社など支配法人のいる場合を除きます。

(2)軽減措置の内容

<国内出願>

  • 審査請求料 1/3 に軽減
  • 特許料(1~10 年分) 1/3 に軽減

 <国際出願>

  • 調査手数料、送付手数料 1/3 に軽減
    (日本国特許庁による国際調査などを受けるための手数料)
  • 予備審査手数料 1/3 に軽減
    (国際調査に加えて、出願人の任意の請求により予備的な審査を受けるための手数料)
  • 国際出願手数料 納付した金額の2/3 に相当する額を交付
    (WIPO における国際出願に関する業務に要する手数料)
  • 取扱手数料 納付した金額の2/3 に相当する額を交付
    (国際調査に加えて、WIPO における予備審査に関する業務に要する手数料)

 詳しくは経済産業省の発表をご覧下さい。

 

2012/10/01 「平成24年著作権法改正の一部が10月1日より施行されます」

平成24年10月1日より,違法なインターネット配信から,販売または有料配信されている音楽や映像を,自らその事実を知りながら「違法ダウンロード」(録音・録画)する行為が,刑罰の対象となりました。

平成24年法律第43号として公布された本法律は,上記一部の規定以外は,平成25年1月1日に施行されることとなっています。

文化庁のホームページにて「大人向け」と「子供向け」に分けてQ&A方式で公開されています。

「子供向け」の内容は比較的読みやすいため、大人の方が改正概要を把握する際にも有用な内容となっています。

http://www.bunka.go.jp/chosakuken/download_qa/index.html

 

2012/01/30 「意匠登録料が値下げ改訂されました」

意匠登録料に係る手数料が改定され、これに伴い下記のように値下げが行われます(平成24年4月1日施行)。

改定前登録料:第11年から第20年まで 33,800円/年

改定後登録料:第11年から第20年まで 16,900円/年

この改定によって第4年から第11年までは一律16,900円/年となり、権利維持のための負担が軽減されます。

また、平成24年(2012年)4月1日以降に登録料納付期限を迎えるケースでは施行日以降に納付した方が安くなりますのでご留意ください。

詳細は特許庁HPにも掲載されておりますのでご確認ください。

 

 

2011/12/01 「改正法”特許法等の一部を改正する法律”の施行日が平成24年4月1日(日)に決まりました」

「特許法等の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」が11月29日に閣議決定されました。本政令は、本年6月に公布された特許法等の一部を改正する法律(平成23年法律第63号。以下「改正法」という。)の施行期日を平成24年4月1日に定めるものです。

詳しくは経済産業省の報道発表をご覧ください。

 

 

2011/10/13 「平成23年改正の不正競争防止法が平成23年12月1日から施行されます」

事業者間の公正な競争を確保するための法律「不正競争防止法」の一部が改正されました。

今回の改正はポイントが2つです。

ポイント①裁判において営業秘密に関わる内容を保護

これまで裁判において、営業秘密に関わるような内容、たとえば「化学反応を起こす温度は”1300℃”であって・・・」のように裁判官などから具体的な数値などが読み上げられてしまい、営業秘密の保護が十分ではありませんでした。

そのため、今後は裁判官などが「温度は”1300℃”である」ではなく「温度は”X℃”である」のように違う言葉で言い換えてくれるようになります。

また、必要があると認められれば、公判期日外に傍聴人がいない状態で証人尋問等を実施することができるようになります。

裁判所 画像

 

ポイント②アクセスコントロール回避装置に対する規制強化

「アクセスコントロール回避」と言うとむずかしく感じますが、たとえば、あるゲーム機で正規ソフト以外は使えないようになっているのに、

海賊版ソフトのようなものが使えるように技術的な制限機能を解除するような行為を指します。

 法改正(※この画像の商品は本文内容と関係ありません)

 

今回の改正で、これまではそのような回避機能「のみ」を持つ装置などが対象でしたが、今後は「のみ」ではなく、その他の機能と併せて

回避機能を持っていても不正競争の対象となります。要は規制対象の範囲が拡大された、ということになります。

また、このような行為には刑罰(5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、または併科)が課されることになります。

経済産業省の概要説明資料»にもわかりやすくA4用紙1枚に図でまとまったものがあります。併せてご確認ください。

 

 

2011/09/05 「愛知県で平成23年度特許法等改正説明会が開催されます」

※こちらの説明会は終了しました。

(引用:https://apollon.nta.co.jp/chitekizaisanken23_hokaisei

「特許法等の一部を改正する法律(平成23年6月8日法律第63号)」が成立したことに伴い、特許庁による説明会が全国の主要都市で開催されます。

この法律改正の内容について、特許庁職員が各地に出向いて分かり易く解説します。

東海三県では、9月28日(水)13:30-16:00 会場:中京大学市民文化会館にて定員:700名で開催予定です。

(引用:http://www.bunka758.or.jp/scd01_access.html

今回の法改正は特許法を始めとして、各法に渡り様々な改正がなされます。

参加費及びテキストは無料となっておりますので、平日ではありますが業務に関係がおありの方は参加なさってみてはいかがでしょうか。

※全会場とも事前申込制となっております。

詳しくは特許庁HPのこちら»をご覧ください。

 

 

2011/08/01 「出願審査請求料が引き下げられました」

平成23年7月8日に政令の改正が閣議決定されたことにより、平成23年8月1日から出願審査請求料が引き下げになりました。

今回の改正により審査請求料が、平均的な特許出願の場合で25%下がります。

施行日(平成23年8月1日)以降にされる審査請求手続に対しての審査請求料は、以下のとおりとなります。

(特許庁HPより)


料金引き下げの対象となる出願審査請求料の新旧料金(抜粋)

新料金 現行料金
通常の特許出願 118,000円+請求項数×4,000円 168,600円+請求項数×4,000円
特許庁が国際調査報告※1を作成した国際特許出願 71,000円+請求項数×2,400円 101,200円+請求項数×2,400円
特許庁以外が国際調査報告※1を作成した国際特許出願 106,000円+請求項数×3,600円 151,700円+請求項数×3,600円
特定登録調査機関※2が交付した調査報告書を提示した特許出願 94,000円+請求項数×3,200円 134,900円+請求項数×3,200円

 

※1 国際出願に基づき日本国に特許出願した場合には、国際調査報告により審査負担が軽減されるため出願審査請求料が減額されます。

※2 特定登録調査機関が交付する調査報告を提示して審査請求をしたときは、その手数料が減額されます。

その他、詳しくは特許庁HPをご覧ください。http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/tetuzuki/ryoukin/shinsaseikyu_kaisei.htm

Comments are closed.