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(注)以下は記事掲載時点における当所および現地代理人の見解ですので、異なる見解もあり得ることにご留意ください。

2013/08/22

 インドネシア編

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インドネシアの小特許(Simple patent)

Question(当所):

ある日本の企業が、インドネシアにおいて自動二輪車用部品を製造し、この部品についてインドネシアでの特許権の取得を希望しています。

この部品については、すでに日本において出願済みですが、関連する先行技術文献が多数あるため進歩性違反で拒絶される可能性が高いです。

そこで、進歩性が問われず、新規性のみが登録要件である小特許(Simple patent)でのインドネシアにおける権利取得を検討していますが、どうでしょうか?

また、その審査の際、日本における実体審査結果を要求されなければより良いのですが・・・

もし審査結果なり調査結果なりを要求されるのであれば、PCTの国際調査の方が国内調査より甘いような気がするので優先権を主張せずに日本語PCT出願をしてその国際調査結果をインドネシアの審査官に提出しようと思うのですが。

 

Answer(現地代理人):

ご存じのようにインドネシアには特許(Standard patent)と小特許(Simple patent)の二つがあります。

実際のところ、小特許についてもインドネシアの審査官は他国の審査結果に頼っているのが現状です。

たとえ特許より登録要件が緩和されている小特許であっても、自国で独自審査をするだけの審査リソース(主に審査官)が不足しているためです。

日本での特許性を認める審査結果が使えないとなると、インドネシアにおいては先行き不透明、各審査官の審査如何となってしまいます。

しかし、日本の出願に基づいて優先権を主張すると、審査官は高い確率で日本における審査結果を訊いてきますから、結局はその審査結果が審査官の心証形成に影響してくるでしょう。

したがって、国際調査報告の調査の方が甘いのでは、ということであれば、優先権を伴わないPCT出願をしてその調査結果を審査官に提出するのは一つの手ですね。

 
インドネシアの特許制度(概要)
 小特許(Simple patent)  特許(Standard patent)
 審査期間  2年から3年  4年から5年
 登録要件  新規性  新規性、進歩性、産業上の利用可能性
 登録対象  物、装置  不特許事由を除き、厳格な制限は無し
 出願公開  出願日から3月経過後  出願日または優先日から18月経過後
 存続期間  出願日から10年  出願日から20年

※ 上記の審査期間は、外国での審査結果に基づいて審査された場合であり、インドネシア特許庁による独自審査の場合はこれよりも長くなります。

※ 不特許事由

(1)一般規則及び規定、宗教的道徳、公共の秩序または倫理に反する物または方法

(2)人間及び/又は動物に適用される検査、治療、投薬及び/又は手術の方法

(3)数式、科学理論

(4-1)生物(微生物を除く)

(4-2)植物及び動物の生産のための生物学的方法(非生物学的方法、非微生物学的方法を除く)

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