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(注)以下は記事掲載時点における当所および現地代理人の見解ですので、異なる見解もあり得ることにご留意ください。

2013/09/27

 タイ編

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先使用権

タイにおける先使用権の規定は、タイ特許法の第36条で特許権侵害の例外を規定する(2)内の(2)にあります。

第 36 条
特許権者以外の何人も次の権利を有さない。

(2) 特許の主題が製法である場合において,特許方法を使用し,また,特許方法で製造した製品を生産し,販売し,販売のため所持し,販売のため供給し,かつ輸入する権利

前段落は,次の事項には適用されない。
(2) 特許製品の製造又は特許方法の使用。ただし,製造者又は使用者が特許出願の事実を知らず又はかかる事実を知るべき合理的な理由なくタイでの特許出願日より前に善意で製造を行っていたかそのための装置を取得した場合に限る。この場合,第 19 条の 2 の適用はない。

(条文和訳:特許庁HP「外国産業財産権制度情報」より転載)

現地代理人によりますと、このような先使用権の存在を証明する書面には公証は不要とのことです。

例えば客先へのインボイス(Invoice)のような書類があれば良い、ということです。

また、外国における実施でも先使用を主張できるかについては、例えばインドで製造したものをタイ国内へ輸入等していた場合には先使用権が主張しえるのではないか、とのことです。

なお、36条では「出願前」とは「タイ出願前」のことである、と明記されています。

新規性について公知公用は世界主義ではなく「タイ国内で出願前に広く知られていた」ことが要件となっていますので(タイ特許法第6条(1))、これをクリアして特許された発明に対して先使用権を主張する機会は多いかもしれません。

なお、この場合の「出願」はパリ条約の規定上優先日であると思われます。 

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