所長ブログ「ケンさんが往く」

2025.06.15

オーストリアを旅して(その3)

オーストリアの少なくとも観光で回る(それ以外は見ていないので)町の旧市街は中世の面影がそのまま残っていますので、街路は狭いです。

 

その街路で活躍しているのが路面電車です。ザルツブルグでは路面電車以外にトロリーバスもありました。

 

昭和40年代までは名古屋でも路面電車(市電)がありました。
自動車の走行の邪魔になるとかで(その他にも理由はあったかも)次第に廃止されて、昭和50年代にはすっかり無くなり、都市部の交通手段は地下鉄に置き換わりました。

 

地上の市民の足はバス(市バス)や自家用車という内燃機関を搭載したものに置き換わりました。これにさらに、内燃機関搭載のトラックや商用車が大量に加わり、大きな広い道路と、それでも足らないので、空中に高速道路が張り巡らされています。

 

オーストリアの旧市街にはそのようなものは一切ありません。
首都のウイーンでさえも、広い道路の中央は緑地帯になり、そこに路面電車(トラム)が走っています。トラムが走る両側は自転車専用道になっていました。

 

トラムは我々がイメージする路面電車(チンチン電車)とは違って、流線形の車体で2両連結、3両連結等があり、ウイーンの我々が泊ったホテル近辺では地下に潜って、地下鉄のようになりました。

 

自家用車と商用車の比率は良く分かりません。自家用車(らしき車)は狭い路地の両側にずらっと縦列駐車しています。そういえば商用車はあまり見かけませんでしたが、街中の商店への商品の搬送等はどうしているんでしょうね。早朝にやるのかなー。

 

いずれにしても、旧市街は人間中心で、どこへ行くにもブラブラ歩くか、トラムに乗るかする、という感じですかね。トラムは結構頻繁に来ます。

 

観光客はトラムの切符を買う必要がありますが、我々夫婦はウイーン在住の友人と会った時に、年寄り乗車券のようなものを何枚か貰ったので、それを使ってホテルから町の中心部までの2回の往復はタダでした。

 

といって、通常は検札があるわけではなく、たまに抜き打ちの検札がある時に見つかると罰金を取られるとのことでした。

 

後で調べると、日本でもトラムは広島、富山、宇都宮で走っているようです。

 

町は本来、人がぶらぶらと歩いて楽しみ、必要な時に手軽に移動できる空間であるべきではないか、オーストリアの街中でそんなことを感じました。