所長ブログ「ケンさんが往く」

2025.12.14

熱海の湯宿

弁理士同期の忘年会で熱海へ行ってきました。

 

試験合格以来、今年で30年記念ということで、原点(最初の忘年会が熱海だった)に帰ろうということです。

 

近年のインバウンド景気で熱海の旅館やホテルの料金は昔に比べてかなり上がっているとのことで、幹事が言うには「この値段(20,000円/人)で料理は期待しないでください」とのこと。

 

実は何時の頃からか、忘年会は2段構え(?)になっていて、前日の夜に前夜祭をやっています。今年は三島でした。泊りはビジネスホテルで、その辺りの評判の良い料理屋で舌鼓を打つという嗜好です。

 

本番はきちんとした旅館で行うので、最近ではリーズナブルな値段で旨いものを食べる、というのは無理で、旅館の料理は期待しない、ということです。

 

で、今回の本番の熱海の湯宿ですが、コンパクトな旅館でした。幹事の話では料金は周囲の大きな旅館のほぼ半額だったということで、「期待しないでね」という当初の言葉になったわけです。

 

ところが、受付けからなかなか家庭的な雰囲気で、女将と思しき人が陣頭指揮。丁寧に部屋へ案内してくれます。私は幹事部屋だったので3人ですが、十分すぎるほどの広さ(10畳くらい)に、おまけ(?)の4畳半程度の部屋がついています。トイレと風呂はもちろん別々。温泉なので風呂は使いません。部屋は最近リノベーションしたのか十分にきれいです。

 

温泉は決して大きくはないですが露天風呂もあり、うれしいことに湯温はばっちり私の好きな温度。温泉は大好きというわけではないですが、これならゆったりできます。

 

そして、夕飯。会席料理ですが、一つづつ料理の説明があり、きちんと手が掛けられていることが分かります。
朝食はどうかな、と思いましたが、これも品数が多く、しかも一つ一つが丁寧に作られていました。

 

この歳になると、料理にどれだけ手間が掛けられているかは、なんとなく分かりますね。

 

高級旅館か、比較的コストパフォーマンスが良いといわれるチェーンホテルがもてはやされるこの時代に、有名温泉地でひっそりと佇む湯の宿。

 

こんな宿がいつまでも続けられることを願っています。